【2018年度最新版】アメリカ(米国)特許出願ガイド

 

特許を取得しようと思ったときに、日本だけではなくて、外国でも特許を取得したいと思うことは多いですよね?

特にアメリカは、世界最大の経済大国ですので、製品をアメリカで販売する等の理由で、アメリカで特許を取得したいと考える方は多いと思います。

しかしながら、アメリカの特許制度は、少し前まで先願主義ではなくて先発明主義であったり、RCEのような非常に独特な制度が多いことから、プロの弁理士でもアメリカ特許制度を使いこなしている者は非常に少ないのが現状です。

そこで、本ページでは、アメリカの特許制度を使いこなすために必要な情報を徹底的にまとめて提供させていただきます。

 

 

【2018年度最新版】アメリカ(米国)特許出願ガイド

 

アメリカ(米国)に特許出願する方法

日本企業がアメリカに特許出願するには、

PCTという条約を使って、アメリカを含めた世界各国に同時に特許出願する方法(PCTルート)と、

直接アメリカに特許出願する方法(パリルート)との、2種類があります。

 

どちらにしても、まずは、日本の特許庁に特許出願して、

その時の出願書類を英語に翻訳して、アメリカ向けの特許出願書類とすることが一般的です。

 

また、どちらのルートでアメリカに特許出願するにしても、日本企業の場合には、

アメリカの特許弁護士や特許出願代理人(patent agent)に代理人として手続きしてもらうようお願いすることが必須になります。

 

したがいまして、日本に特許出願する段階から、アメリカでも通用する出願書類を用意することが重要です。

アメリカに特許出願する時に、書類を大幅に書き直すことになると、時間もコストもかかってしまうからです。

 

なお、急いでいる場合には、日本語のままの出願書類をアメリカ特許商標庁(USPTO)に提出してしまい、

そこから2ヶ月以内に、英語翻訳した書類を提出することもできます。

 

 

アメリカ直接出願(パリルート)

これは、文字通り、アメリカの特許商標庁(USPTO)に、直接特許出願する方法になります。

弁理士の間では、このような出願方法は、「パリルート」などと呼ばれています。

 

日本企業の場合には、通常、最初に日本で特許出願することが多いと思います。

その場合には、日本での特許出願から1年以内に、パリ優先権という手続きをしながら、アメリカで特許出願する必要があるのですが、

アメリカに直接特許出願する場合には、このパリ優先権の主張を伴うことが多いことから、このように呼ばれているんだと思います。

 

この場合には、日本での特許出願書類を英語に翻訳して、アメリカの特許法に合わせて少しだけ修正するれば大丈夫ですので、

時間、手間、コストが比較的少なくてすみます。

 

 

PCT出願(PCTルート)

アメリカ直接出願に対して、PCT(特許協力条約)という条約を使って、世界の多くの国に同時に特許出願する手続きがPCT出願になります。

一旦、PCT加盟国全体に対して特許出願をしておいて、その後、PCT出願の日から30ヶ月以内に、

どの国に本当に特許出願をするのかを決めて、「国内移行」という手続きを行います。

 

現在では、パリルートよりも、PCTルートを利用して特許出願する方法を取る企業様がだんだん多くなってきています。

 

PCTを使って外国に特許出願することは、「PCTルート」などと業界には呼ばれています。

ただ、注意が必要なのは、PCTルートの場合であってもパリ優先権を同時に使う場合が多く、

その場合、日本での特許出願から1年以内にPCT出願をする必要があるという点です。

 

PCT(特許協力条約)の加盟国は、2018年2月現在でも150ヶ国を超えていますので、

ほとんどの外国で特許を取りたい場合には、PCT出願でこと足りると思います。

このように、1度の手続きで、多くの国に特許出願できるのが、PCT出願の大きなメリットです。

 

 

 

パリルートとPCTルートとの比較

パリルートにするか、PCTルートにするかを選択する主な基準は、

  • 出願する国が何ヶ国あるのか、
  • 特許化を急いでいるのかそれともゆっくりしたいのか、

の2点になると思います。

 

PCT出願は、各国に国内移行する前に、いろいろと審査や手続きがありますので、その分のイニシャルで費用がかかってきます。

逆に、PCT出願の場合、それ以外の費用は多数の国ににまとめてできる分、パリルートよりも安くなってきます。

 

目安としては、1~2ヶ国の外国(例えば、アメリカと中国など)に特許出願する場合には、パリルートにしておき、

5ヶ国以上の外国(例えば、アメリカと中国に加えて、ヨーロッパで3ヶ国など)に特許出願する場合には、PCTルートにしておくような場合が多いように思います。

 

他にも、特許化を急いでいるのかどうかという点も考慮する必要がります。

 

PCT出願は、各国に国内移行する前に、いろいろと審査や手続きがありますので、その分、審査の開始が遅れることが多いです。

これは、急いでいる企業様にとってはデメリットですが、製品の事業化が遅れているなどの事情で、

特許化を遅らせたいと考えている企業様にとっては、逆にメリットになってきます。

 

アメリカに特許出願する際には、以上のようなことを考慮して、パリルートとPCTルートのいずれかを選びましょう。

 

 

アメリカ特許出願に必要な書類

願書

こちらは、A4一枚程度の書類で、企業様の住所や会社名、発明者名などの書誌的な事項を記載した書類です。

日本での特許出願の願書と、記載事項はかなり似ています。

アメリカの代理人に必要な情報を連絡すれば、作成してもらえると思います。

 

 

特許請求の範囲(クレーム)

こちらも、日本での特許出願の特許請求の範囲と基本的には同じです。

基本的には、日本での特許出願の特許請求の範囲を英語に翻訳することになりますが、

アメリカならではの注意点もいくつかあります。

 

クレームの記載形式

日本の特許出願では、「Cを備えるBを有するAを含む装置」といった流し書きや書き下しと呼ばれる記載方法が一般に用いられています。

しかしながら、米国では、一般的には、「Aを含む装置であって、AはBを有し、BはCを備える」といった記載方法が用いられています。

米国流のクレームの方が、語句同士の修飾関係がわかりやすく、翻訳しやすいため、あらかじめ米国型の記載方法でクレームを作成した方が良いです。

 

クレーム数

米国では、全体のクレームの数は20個まで、かつ独立クレームが3個までであれば、庁手数料が同一料金になります。

逆に、これらの上限を超えた場合の追加手数料は非常に高額になるため、米国に出願する可能性がある場合には、当初からクレーム数に気をつけておいた方が良いです。

 

マルチ従属クレーム

なお、米国では、多数項に従属するクレームは、その親となる項数に応じて、クレーム数がカウントされることが知られています。

つまり、いわゆるマルチ従属するクレームを用いると、20個のクレーム数の上限に簡単に達してしまい、追加手数料発生の原因になりやすいです。

したがって、米国に出願する場合には、国内移行時にマルチ従属クレームをシングル従属クレームに補正しておくことが一般的です。

これを知らないで手続を進めていたとしても、おそらく現地代理人が気付いて、補正しておいてくれると思います。

 

また、いわゆるマルチのマルチは米国では拒絶理由になっていますので、この場合も、シングル従属になるように補正しなければなりません。

 

 

明細書

こちらも、日本での特許出願の明細書と基本的には同じです。

基本的には、日本での特許出願の明細書を英語に翻訳することになります。

 

したがって、日本での特許出願のときから、外国語に翻訳しやすいような文章にしておくことが重要です。

具体的には、

  • 主語と述語を明確にする
  • 短文にする
  • 簡潔な表現を使う
  • 同一の意味を表す場合には、同一の語を使う

ことが重要です。

 

これらを意識した明細書を普段から書くと、日本での特許出願の明細書もわかりやすくて良いものになると思います。

 

 

図面と要約書

こちらも、日本での特許出願で使った書類を英語に翻訳すれば大丈夫です。

 

 

アメリカ特許出願に必要なサイン書類

アメリカで特許出願するには、日本などの通常の国の特許出願書類とは別に、

宣誓書(Declaration)、譲渡証(Assignment)、委任状 (Power of Attorney)という

3つのサイン書類も必要であるという特徴があります。

 

 

これらの書類は、それぞれの提出期限までに提出すれは問題ないのですが、

慣例的には、アメリカに特許出願するのと同時に全部まとめて提出してしまうことが多いです。

 

まとめて提出してしまった方が、出し忘れを防げますし、

アメリカの弁理士に支払う手数料も安く済む場合があります。

 

宣言書 (Declaration)

宣誓書とは、発明者が誰であるかということを証明する役割の書類です。

したがいまして、サインをするのは、発明者です。

サインする人: 発明者
提出期限: 登録料納付まで

 

譲渡証 (Assignment)

譲渡証とは、特許を受ける権利を、発明者が所属企業に譲渡したことを証明する書類です。

サインする人: 発明者
提出期限: 特になし
*係属中に出願の承継があった場合は、委任状の提出時に発明者から原出願人までのChain of Title(譲渡履歴)の譲渡証がすべて提出されている必要があります。

 

委任状 (Power of Attorney)

委任状とは、弁理士を代理人として立てたことを証明する書類です。

サインする人: 出願人
提出期限: 特になし
*委任状がないとできない手続きがあるため、なるべく早めに提出することが望ましいです。

 

 

アメリカの特許要件

新規性(102条)

アメリカでは、2011年のリーヒー・スミス・米国発明法(the Leahy-Smith America Invents Act:AIA)の施行により、それまでの先発明主義(first-invent system)から、新しい先発明者先願主義(first-inventor-to-file system)へと変更されています。

 

アメリカ特許法の新規性の条文は、以下になります。

102条.特許要件;新規性
(a)新規性;先行技術一人は、以下の場合を除き、特許を受けられる。
(1)そのクレーム発明が、そのクレーム発明の有効出願日前に、特許され、印刷刊行物に記載され、公に使用され、販売され、又はその他公衆に入手可能であったとき;又は
(2)そのクレーム発明が、151条によって発行された特許、又は122条(b)によって公開され又は公開された物とみなされた出願に記載され、その特許又は出願が他の発明者を記名しており、かつそのクレーム発明の有効出願日前に有効に出願されていたとき

35 U.S.C.102 Conditions for patentability;novelty.
(a) NOVELTY;PRIOR ART.-A person shall be entitled to a patent unless-
(1)  the claimed invention was patented,described in a printed publication, or in public use, on sale, or otherwise available to the public before the effective filing date of the claimed invention; or
(2)  the claimed invention was described in a patent issued under section 151, or in an application for patent published or deemed published under section 122(b),in which the patent or application , as the case may be, names another inventor and was effectively filed before the effective filing date of the claimed invention.

 

アメリカ特許法102条(a)(1)は、日本の特許法の29条1項各号の新規性と、39条の先願主義の要件を両方合わせたような規程になります。

新規性の解釈において、日本とアメリカでは実質的にほぼ同じと考えて良いと思います。

 

一方で、日本の新規性喪失の例外に該当するアメリカのグレースピリオド(grace period=one year rule)の規程は、日本は6ヶ月間であるのに対して、アメリカでは1年間認められる点で大きく異なります。

グレースピリオドの定義は、自己の発明を公開しても、その日から1年以内に出願すれば、その公開された発明は先行技術とならないことです(その出願は拒絶されません)。このグレースピリオドの規定により、発明者は特許出願を準備するための十分な時間と費用を得ることできます。

また、アメリカでは、日本と異なって、出願時には特段の手続きをしなくとも、グレースピリオドの適用を受けるための手続は任意的であって、事後的に規則1.130等の宣誓書を提出すればグレースピリオドの利益を受けることができます。

 

 

日本の新規性喪失の例外のアメリカのグレースピリオドの比較まとめ

日本 米国 相違
行為者 特許を受ける権利を有する者 発明者。または共同発明者
行為 発明が29条1項各号(公知、公用、刊行物記載、または電気通信回線を通じて公衆に利用可能)に該当するに至ったこと 主題が開示されたこと
グレースピリオド 新規性を喪失した日から6ヶ月以内 その開示が有効出願日前1年以内 ×
手続 ①その旨を記載した書面を出願と同時に提出しなければならない(30条3項)。
②証明書面を30日以内に提出しなければならない(30条3項)。
③30条3項の手続をしなければ例外規定の適用はない。
①出願時に、グレースピリオド期間内の発明者の開示に関する陳述を明細書に含ませることができる(規則1.77(b))。
②出願後であっても、その開示が102条(b)の例外規定によって102条(a)の先行技術に該当しない旨を立証することができる(規則1.130)。
③出願時に陳述してもよいし、審査段階で先行技術が引用されたときに、宣誓書を提出してもよい。
×

 

×

効果 29条1項各号のいずれかに該当するに至らなかったものとみなす(30条2項)。 そのクレーム発明について(a)(1)項における先行技術とはならない(102条(b)(1))。
他人の 行為 ①グレースピリオド期間内に他人が同一の発明を公表すれば、新規性(39条1項)によりその出願は拒絶される。
②グレースピリオド期間内に他人が出願すれば、先願主義(39条)によりその出願は拒絶される。
①グレースピリオド期間内に他人が同一の発明を公表しても、例外(102条(b)(1)(A))によりその出願は拒絶されない。
②グレースピリオド期間内に他人が出願しても、例外(102条(b)(2)(B))によりその出願は拒絶されない。
×

 

 

 

 

非自明性(103条)

日本の特許法では、新規性をクリアしたとしても進歩性の要件が課されます。

アメリカでも同様に、新規性(novelty)をクリアしても、非自明性(unobviousness)の要件が課されます。

アメリカの非自明性は、実務的には日本の進歩性と同様の規程を考えて良いと思います。

 

アメリカ特許法の非自明性の条文は、以下になります。

103条.特許要件;非自明な主題
発明が102条に述べたように全く同一のものとして開示又は記述されていないとき、特許を求める主題と先行技術との差異が、その技術分野において通常の知識を有する者にとって、その主題が全体として発明のなされた時点において自明であった場合は、特許を受けることはできない。特許性は、発明のなされ方によって否認されてはならない。35 U.S.C.103 Conditions for patentability;non-obvious subject matter.
A patent for a claimed invention may not be obtained,notwithstanding that the claimed invention is not identically disclosed as set forth in section 102,if the differences between the claimed invention is not identically disclosed as set forth in section 102, if the differences between the claimed invention and the prior art are such that the claimed invention as a whole would have been obvious before the effective filing date of the claimed invention to a person having ordinary skill in the art to which the claimed invention pertains.Patentability shall not be negated by the manner in which the invention was made.

103条における「先行技術」は102条における先行技術をいうと解されます。

日本では、進歩性欠如の拒絶理由に対しては、組み合わせに阻害要因があるか、または有利な効果を主張すると思います。

アメリカでも同様で、teaching away(阻害要因)があるか、または unexpected result(予期せぬ作用効果)がある、のどちらかで非自明性を主張します。

 

 

補正要件

米国においても、日本と同様に、出願当所の明細書、図面およびクレームに開示も示唆もされていない事項を追加する補正、または出願当所の明細書の根本的な不備を補う補正は、新規事項の追加であるとして認められません。ただし、一般的には、米国の特許実務では新規事項であるか否かの判断基準は、日本の特許法下における規準よりも緩やかであると言われることが多いです。例えば、米国特許法下では、明細書に記載されていない、その発明に本来的に備わっていた利点や効果は、補正により追加することができるという風に一般的に理解されています。

米国の特許弁護士の中には、優先権主張の基礎となる出願の番号を米国の明細書の記載の中に引用しておくことを強く勧める人がいます。もし、米国の明細書に誤訳があっても、基礎となった出願に基いて補正ができる可能性が高いという理由による。この援用のプラクティスは現在では広く使われています。

 

 

拒絶理由通知

出願人は、拒絶理由通知に対して原則として、3ヶ月以内に応答しなければなりません。

しかしながら、応答期間は、手数料を支払えば、1ヶ月単位で最大3ヶ月まで延長できます。つまり、応答期間は、拒絶理由通知の発行日から最大で6ヶ月まで伸ばすことができます。

なお、応答期間の延長は、期間を過ぎてから、事後的に延長手続をすることができますので、安心です。

 

拒絶理由通知の応答策としては、日本と同じく、補正書の提出、意見書の提出があります。

補正書で特許出願を適切な形に修正し、意見書で特許出願の正当性を主張します。

 

また、インタビューといって、審査官との直接の面談や電話面談を、アメリカの代理人に頼んで行ってもらう方法もあります。

このインタビューにより、特許になる可能性を確かめたり、技術説明を詳細にすることができます。

 

 

 

その他の審査手続き

出願公開

アメリカでは、日本と同様に、特許出願から18ヶ月経過後に、その特許出願の内容が公開されます。

すなわち、特許出願に関する書類が、アメリカ特許商標庁(USPTO)にアップロードされてしまいます。

 

 

IDS(情報開示陳述書)

アメリカでは、特許出願人に、情報開示義務という義務が課せられます。

その義務に対して、情報会議を行う手続きが、情報開示陳述書(Information Disclosure Statement,IDSと一般的に称する)の提出になります。

 

このIDSは、特許を出願したときから、特許が登録になるまでずっと課せられるもので、

これを怠ると、特許権を使うことができなくなってしまいますので、非常に重要度の高い手続きになります。

 

また、複数の国に同時に特許出願していると、アメリカの審査では示されなかった先行技術文献が、他国の審査官から提示される場合がけっこうあります。

そのような場合には、その都度、その先行技術文献をIDSとして提出する必要があります。

 

 

なお、訴訟外の交渉の場面などで、交渉相手に先行技術文献を送りつけることで、権利化中の出願がある場合など、相手方に情報開示義務を発生させるようなことも時々行われています。

・提出する必要がある文献
1,本出願の明細書中で先行技術文献として紹介している文献
2.対応する日本出願(優先権基礎出願)や外国出願などのファミリー出願における拒絶理由通知などや、そこで引用された文献
3.PCTの国際調査報告などや、そこで引用された文献
4.同じ特許ポートフォリオ中の関連する案件(ファミリーでない)の審査において引用された文献
5.その他、特許出願とその権利化に関わる物が知った特許性に関する重要な情報

 

 

限定要求

限定要求は、特許出願に、発明の単一性が認められない場合に出されるものです。

1つの特許出願に2つ以上の別個の発明が詰め込まれていると判断されていますので、

出願人は、どれか1つの発明に絞るように選択しなければいけません。

 

1つの特許出願に、たくさんの発明が詰め込まれていると、審査が大変ですし、

費用負担の面で公平性を欠くと考えられているため、このような制度になっています。

 

限定要求は、それに応答できる期間が30日以内ととても短いため、迅速に対応する必要があります。

一方、限定要求は、書面でなく電話で答えるだけも良いので、急ぎの場合には電話で済ませることもあります。

 

なお、限定要求に応答する結果、選択しなかった発明について特許にしたい場合には、

特許出願を分割することで、別の特許とすることができます。

 

また、PCTルートで特許出願した場合は、アメリカ直接出願のパリルートの場合とくらべて

若干ですが、単一性の要件がゆるく、限定要求がだされにくいことが知られています。

 

 

アドバイザリ通知

アドバイザリ通知とは、最後の拒絶理由通知への応答によっても特許されない時に審査官により発行される通知のことです。名称も目的も異なりますが、日本で言う拒絶査定に該当すると考えてもよいと思います。

アドバイザリ通知への対応策としては、下記の3つが挙げられます。

  • 継続審査請求(RCE)または継続出願
  • 審判請求
  • 放棄

 

 

 

RCE

継続審査請求(RCE(Request for continued examination))とは、同一出願内で審査の継続を求める請求のことで、昔あったCPAに代わって導入された制度です。CPAは親出願の手続を引き継ぐものの、別個の新たな出願手続きが必要でしたが、RCEにより簡易な手続で審査の継続を求めることができるようになりました。

(1)RCEの時期
RCEができる時期は、出願の審査が終了した後で、次の何れかの早いときまでです。
・特許料の支払い前
。特許出願の放棄
。特許審判部による審決に対する連邦巡回控訴裁判所への出訴
要するに、一般的にRCEをするのは、アドバイザリ通知を受けた後です。特許料の支払い後であっても、請願により特許査定を取り下げてもらい、RCEが可能です。

つまり、日本でいうと、拒絶査定(アドバイザリ通知)を受けた後に、再度審査をやり直し(RCE)してもらえるようなイメージです。

(2)提出書類

情報開示陳述書、補正書、特許性を裏付ける新たな証拠を、RCEと同時に提出する必要があります。

万が一、アドバイザリ通知で補正が却下された旨が通知されていたら、クレームは補正前の状態にあるので、RCEと同時に再度補正する必要が生じます。

 

 

 

 

小規模団体(small entity)の割引

小規模団体または極小団体(micro entity)であれば、料金が減額されます。
*小規模団体=個人、小企業、非営利団体
*小企業=関連会社も含めて、従業員が500人未満の企業
*非営利団体=発明に関する権利を小規模団体以外の他社に譲渡・移転・実施許諾しておらず、そのような義務をも負わない、教育機関や非営利科学・教育機関など

小規模団体としての地位を主張する最も簡易な方法は、出願用の書式の中にある小規模団体のボックスにチェックを入れることで、50%の減額を受けることができます。

極小団体とは、小規模団体に該当し、さらに4以上の過去の特許出願において発明者として記名されておらず、平均家計所得の3倍以上の所得を受け取っておらず、平均家計所得の3倍以上の所得を受け取っている団体にライセンスまたはその他の所有権を譲渡等していないものをいい、75%の減額を受けることができます。

自社が従業員が500人未満であるとしても、関連会社を併せれば500人を超える場合は小規模団体ではなくなり、発明に関する権利を大企業に譲渡していたり、そのような予定があるときは小規模団体には該当しません。

 

 

米国特許商標庁(USPTO)料金

2018年1月16日より、米国特許商標長(USPTO)の料金が値上げされております。

下記に、最新の金額を示します。

 

出願段階 料金
 ・特許出願料金(基本、サーチ、審査手数料の合計) $1,720
 ・意匠出願料金(基本、サーチ、審査手数料の合計) $960
 ・仮出願料金 $280
 ・PCT出願の移行料金(基本、サーチ、審査手数料の合計) $1,580
 ・クレーム数の超過分料金(20を超える1クレーム毎) $100
 ・独立クレーム数の超過分料金(3を超える1独立クレーム毎) $460
 ・マルチ従属クレーム料金(マルチクレームが1つでもある場合、複数あっても同一料金) $820
 ・追完料金(出願料金、署名書類) $160

 

中間段階 料金
 ・延長申請料金      $200/1ヶ月,$600/2ヶ月,$1,400/3ヶ月,$2,200/4ヶ月,$3,000/5ヶ月
 ・最初のRCE申請料金(RCE:Request for Continuing Examination Fees) $1,300
 ・2回目以降のRCE申請料金 $1,900
 ・審判請求の料金(審判請求時に$800を支払い、実態審理の開始時に更に$2,240を支払う) $3,040

 

登録段階 料金
 ・特許登録料金(公開と発行手数料の合計) $1,300
 ・意匠登録料金(公開と発行手数料の合計) $1,000

 

アメリカ(US)での特許権の効力

 

 

 

 

 

 

 

 

 

どうも

弁理士 吉田雄一

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